弁才天(弁財天)といえば、七福神のの中の紅一点として有名です。
出身はインド…本名は「サラスヴァティ」
「サラス」は水を意味し、「バティー」は富むの意味だそうで、川…池…湖な
ど水を神格化したものだといわれます。
因みに、暴走族的に訳すと「薩羅薩伐底」(Sarasvati)となります。
う〜ん、これだと、弁天とは分からないですね。
この神は、人に対して、弁財&福知与え、延寿及び財宝を与えるように図り、
また天災地変を除滅し、かつ戦勝をもたらす…という、ほぼ、完璧な御利益の
もち主。
元々、仏神に女神が少ないこともあってか、かなりの人気があります。
しかも、美人です!
昔は美人のことを「弁天娘」とか言ったそうですよ。
(※私はそんな言葉を直には聞いたことがありません。どのくらい昔でしょう
か?)
地位も、インドの神話(ヴェーダ)では、河の中で最上のものであり、女神の
うちで最上のものであるとされています。
つまり、最高の女という称号があるわけですが…
実は…彼女って結構怖いんです…。
ここだけの話、凄く嫉妬深いんです。
…試しに、恋人同士で、近くの弁財天にお参りでもしてみてください。
必ずや、その恋人は別れることになりましょう。
そう、彼女は嫉妬で恋人の仲をさくという俗信があるんです。
こえぇぇぇぇぇぇっ!
人の恋路を邪魔する奴は…状態ですね。
最高の女なら、最高の男を見つけてくっついてしまえばいい気がしますが…。
なにせ、同僚の七福神の中は老人とオヤジばかりで…めぼしいのがいない…。
唯一、若くて、稼ぎもありそうなのが毘沙門天…。
しかし、毘沙門天は結婚して、子供までいますからね。
(※相手は吉祥天)
実はその、腹いせを僕たちでしているっていうわけでもないでしょうが、筋違いも甚だしい。。。
もっとも、史上最高の女を自負していますから、この世の男は全て自分の
物ぐらいに思っていうのかもしれません。
さて、もともと、この俗信は「江ノ島の弁財天」からきたといわれています。
江戸時代に、江ノ島の弁天様詣りは、非常に盛んで、若夫婦や恋人同志、同伴
で江ノ島を訪れると、弁才天が嫉妬するから、一緒に渡島するのを嫌ったとい
う俗信です。
まさに、東京ディズニーランド、シンデレラ城伝説と同じです。
このシンデレラ城も恋人同士で行くとシンデレラが嫉妬してカップルを別れさ
すっていいますよね。
しかも、すでに金持ちの亭主がいるのにそんなことをするなんて!
シンデレラもひどい女ですよ。
そういうところって弁財天とシンデレラ似てるかもしれません。
もしかして、同一人物かも?
と、疑いたくなりますが、
当時の時代背景から話しますと…
江ノ島の弁天様詣りが非常に盛んであったために、それを狙った遊女も多かっ
たと……、そこで、男の方も女遊びがしたいために、夫婦で、あるいは恋人同士
で行くのを嫌ったため、わざわざ、そういう噂話を作ったのだとか…。
それが、いつしか、江ノ島の弁天以外の場所でもいわれるようになった…という話があります。
そうなると、むしろ、男の方の下半身に原因があったというわけで、弁財天も
いい迷惑です。
弁財天の俗信で有名な物では他に、鎌倉の銭洗い弁天等で硬貨を洗えば、財産が増やせるというものもあります。
いいですねぇ。
欲望に直結していて。
機会があったら私も、ゴシゴシとと洗ってくることにします。
今回は弁財天、ゴシック伝説で終わってしまいました。
でも、弁財天は人気がある神様なので、また、機会があれば、弁財天について
書いていきたいと思います。
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