降三世明王
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【降三世明王】


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明王の話


降三世明王

降三世明王
この明王は姿を見て、一番わかりやすいかもしれません。
なぜかといえば…
ふみふみしているからです。

ふみふみされているのは…ヒンズー教の最高神:「大自在天(シヴァ)」とその后「鳥摩后(ウマー)」です。
なぜ、ふみふみされているのでしょうか?

その答えは、金剛頂経の「シヴァ神」調伏の話にあるようです。
ザザッと流れだけ追うと…
仏教組に従わないヒンズー組の組員達を仏教組若頭の金剛サッタが降三世明王に変身して片っ端から締め上げていく!
しかし、シヴァ神だけは自分がヒンズー組組長の誇りにかけて最後まで奥さんと一緒に抵抗!
降三世明王に踏みつけられて、ぼこぼこにされていたところ、仏教組組長の毘盧遮那如来に命だけは助けられた…と。
こんな話です。
まぁ、ヒンズー組はここに崩壊、その後の組員の運命は仏教組の兵隊としてこき使われるわけです。
基本的に、ヒンズー教と仏教の勢力争いみたいな話です。
ここだけ見ると、暴走族や暴力団と大してかわりません。明王自体が、体育会系ですしね。

また、別の視点で解釈しますと、 これは、動物行動学的に言うところの「マウンティング」にあたります。
「マウンティング」とは?
広くは、性行動だったり、自分の優位性を表す行動と言われています。
犬などを飼われている方はよくわかるかもしれません。

降三世明王の場合も同じです。
この場合は、後者の「自分の優位性を表す行動」に当てはまります。
つまり、俺は『ヒンズー教の最高神の「シヴァ」』よりも偉いといっているわけ です。

降三世明王…実はおとなげないですね。
まぁ、造形化しているのは人間ですが。
もっとも梵名が「トロイローカ・バジュラ」…
「トロイローカ」とは過去・現在・未来(三世)の全ての世界の主…つまり「シ ヴァ神」をも調伏する明王というような意味です。
他にも「人間の迷い即ち三惑(貪欲・愚痴・怒り)を降伏する所から降三世と呼ばれる。」ともいいますが、 降三世明王はすでに、「シヴァ」とその后「鳥摩后」の上に乗っちゃってますからね。
「シヴァ神」をも調伏する明王という方がより、正確な気がします。

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