質問です。
観音の中で一番見た目がやる気なさそうな観音と言えば…誰でしょう?
多分、如意輪観音ですね。
「間違いない!」(もう、随分古いギャグになってしまいました。)
たぶん、やる気はあるんでしょうが、それが表には出ないタイプの観音なんでしょうね。
とことんマイペースというか、不思議ッ子ちゃんというか…。
観心寺の(国宝)如意輪観音像を見た日には、なんだか、やる気ないオーラが
出まくっています。
あの像を見ると、私的には、癒されるっていうより、だるーくなります。
そして、なんだか、寝そべったような格好…「輪王坐」と呼ばれる座り方です。
さあ、皆さん如意輪観音と同じ格好をしてみましょうか!
右第1手を頬にあてて思惟の姿をとり(どうやって、人を救ったろうかと考え
中…)、左第1手は垂下させ、他の手には宝珠・念珠・蓮華・輪宝などを持ち、
右膝を立て両足裏を合わせる姿勢です。
どうです。
だるーい気分になってきませんか?
…というか、手が4本ほど足りませんが。
因みに、奈良時代頃には一面二臂の半跏像が主流でした。
像の形にも、流行廃りがあるんですねぇ。
さて、順番が逆になりましたが、如意輪観音の本名は「チンタ・マニ・チャクラ」
チンタは『如意』を意味し、マニは『宝珠』を指し、チャクラは『法輪』なの
で如意宝珠法輪を意味します。
これを略して如意輪!
意味はですねぇ…簡単です。
(物質的願望)如意宝珠は、不思議な力でなんでも、好きなものを出してくれ
るという宝珠
+(精神的願望)煩悩を打ち砕く法輪
物質と精神の御利益2本立てです。というほどの意味です。
適当にだべってるわけではないのですよ。
一応、奴も仏のはしくれ。
我々を救ってくださることを考えているようです。
マイぺーですが。
全く関係ありませんが、孫悟空が持つ如意棒ってありますよね。
(親戚の子供が、伸縮棒を振り回して、如意棒といっていたのをふと思い出しました…。)
あれは、長さと重さが自由に帰ることが出来る、宝棒でした。
…こうしてみると、仏の名前って、結構、べたに名前が付けられているんですよね。
例えば、
大食いで、人々を救う菩薩がいたら…いませんが…大食い菩薩。
ぐうたらすることで、人々を救う菩薩がいたら…いませんが…ぐうたら菩薩。
名前の傾向って、こんな感じです。
さて、信仰ですが、千手観音や十一面観音と比べると、成立も六観音のなかで、
もっとも遅かったせいか、信仰も一般化しませんでした。
国宝も少ないようです。
ちなみに中宮寺の弥勒菩薩では、お寺では如意輪観音像
として伝わっているんですよ。
意外ですね。
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【日本の国宝】
有名な如意輪観音
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如意輪観音
【国宝】木造如意輪観音坐像 大阪・観心寺
【国宝】木造菩薩半跏像 京都・宝菩提院
【国宝】木造菩薩半跏像 奈良・中宮寺